キミのニセモノに恋をする

※このページには「キミのニセモノに恋をする」という作品のネタバレを含みます。

 今回は「キミのニセモノに恋をする」というゲームについて語りたいと思います。本ゲームはニケ氏によって作られたノベルゲームです。プレイヤー選択によってエンドが変わります(True end1,Normal end1,Bad end3)。先に述べておきましょう。この作品は最高です。最高に泣けます。絶対にやるべきです。

<あらすじ>

 主人公の恋人である「セツナ」はある日突然、姿を消した。それから1年後、主人公はセツナと初めて出会った場所でセツナと酷似している「トワ」を見つける。

 セツナは一体どこに消えたのか。セツナと酷似するトワとは一体何者なのか。主人公はその謎に迫るべくトワと関わっていく。

プレイはこちらから⇨キミのニセモノに恋をする


本編

 エンドの見た順番は初期Bad2→Bad3→Normal→Trueです。理想的な感じですかね。

 さて、まずは初期Badエンドについて簡単に済ませてしまいましょう。結構雑だなぁと思いました(True endが感動すぎて相対的にね)。そりゃそうなるだろ、という感じで、一瞬で終わって終わってしまいましたね。でもいざ私が主人公の立場だったらそうなるのかなぁとか考えながら見てましたね。

 全体を通して考察しながらプレイしていました。トワの告白シーンまではトワの母親説もあるかなと考えていました(今考えたら年齢的にありえない)。記憶喪失説も考えました。事故なんかで記憶喪失になって"セツナ"の時の記憶がなくなってしまったとき仮説です。また、"自分のやりたい事とか、夢とかってないの?"という問いに対して"分からないです。"と答えたところでは過去のことが分からないのか…?とも考えていました。しかし、その後"これまで全部他人が決めてくれたから"というセリフがあったことから、過去の記憶は失っていないという風に考え、記憶喪失説は無くなりました(結果的には記憶喪失に近しいのがTrueでしたが…)。

 トワの告白を聞いたときはまさかでしたね。二重人格(厳密には違うけど)は全く想定していませんでした。あの場面では抱きしめるの選択しかありませんでしたね。抱きしめた後、とりあえずBadであろう"セツナ"にしました。

 部屋に戻った時、トワがいたので「おや?」と思いました。あの場面で"セツナ"を選べばトワはその部屋にはいないはずだと思ったからです。しかし、主人公は伝えていなかったんですね。結局、主人公はただのサイコパス状態となり地獄みたいなエンドになりました。…

 さて、もし私が主人公の立場だったら、Normalエンド(抱きしめる→トワ)を選択していたと思います。セツナにはもう会えないことはほぼ確の中で、自らのことを好いてくれている人がいるならそちらになびいてしまう気がします(それもセツナへの愛をわかってくれるなら特に)。実際にNormalエンドの終わり方は最高でしたしね。普通の作品であれば、あれがTrueだと思います。

 しかしそうはいかないのが、この作品ですね。Trueエンド(抱きしめない)。作者にとっての主人公の真実エンドなんだと思います。セツナのTrueエンドだとの意見もあると思いますが、最後のセツナのセリフを聞くと、"明日の自分が、彼の存在に気づかないように"とあり、"トワにも主人公を好きになって欲しくなかった"と読み取ることができるので初期BadがセツナにとってはTrueエンドだったんじゃないかと思いますね。

 場面は戻って、振られた後のトワの行動は半端なく辛いのもだったと思います。私にはできないと思います。…

 最後にセツナ視点を描いてくれたのは本当に神だと思います。1年前のあの日の前日。セツナは自分が居なくなることを分かっていたという考えは全くありませんでした。というかこのシーンを見るまでは セツナはただのアホだと思っていました(幼児退行なのでは?と思っていた)。しかし、セツナはちゃんと思考があって、トワの代行ということをちゃんと分かった上で写真撮らせず、連絡先も教えないという行動をしたということがわかりました(続編「ボクだけがしっている」でより確定)。ずっと自分を隠し、自分のワガママを我慢しながら過ごしてきたわけですね。それらを考えた上で、最後のセツナの最後のシーンをもう一度見てみましょう。

今日という日は、自分にとっては最期の日

彼にとっては何てことのな日常で

それが少しだけ寂しかった

彼の返答を聴くより先に通話を切る

家に帰ったら荷物を整理して、この街を出て行こう

彼との思い出も全て処分してしまおう

明日の自分が、彼の存在に気づかないように

明日の自分に、彼が恋をしないように

「我ながら、ひどいやつだぁ...」

彼に本当の事を言わなくてよかった

言葉にしたら、もっと泣いてしまっていたから

「大好きだよ…」

もう二度と会うことのできない

大好きな人との日々を思い返しながら

いつまでも受話器を握りしめていた

 もうこのシーンは絵も相まって泣くしかないです。自らの最期を自覚した上で、大好きな人と過ごす刹那がとても大切で、それでも彼にとってはそんな刹那はただの日常で、、言葉に表せない切なさがありますね。もっと私が文豪ならなんか良い感想を書けるんでしょうが、私には無理です。でもきっとプレイ した皆さんなら共感してくれるでしょう。

 ヒロインであるトワとセツナの名前はこれからトワと過ごして行く"永遠"とセツナと過ごした1年間の"刹那"を想い続けていくのかという対比であると思います。この作品において、TrueかNormalかの結末は作者が刹那(セツナ)を想い続けるという選択をしたからそれがTrueになっただけで、TrueだろうとNormalだろうと真実はないと思います(実際、私だったらNormalをTrueとする気がするし)。

ただ、セツナをトワのニセモノであると認めた上で思い続けるからこそ、この作品のタイトル「キミのニセモノに恋をする」になると考えられるので結局TrueはTrueなのでしょう。

 この作品は様々な考察が出来ると思います(出来る余韻を残してくれていると思う)。ぜひ皆さんの考察を教えてくれたら嬉しいです!

 次回のゲーム回は本ゲームの続編「ボクだけがしっている」の予定です!まだプレーをしていない方はぜひやってみてください!!

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